- 竹は緑色。いちばんに「竹」をイメージさせる色であり、当然に竹林で生き生きとまっすぐに
伸びる竹は、緑色をしています。
ところが、弊社の倉庫御にある竹は、ほとんどが緑色ではありません。室内の装飾建材や工芸の材料とするには、その青竹を”油抜き”し、白い竹(白竹・ 晒竹)にしてからようやく素材として の竹材になります。 - 竹の油抜きに は、苛性ソーダを入れた熱湯で煮沸する「湿式(湯抜き)」と、弱火の上で温めて油を抜く「乾式(火あぶり)」の2つの方法があります。火あぶりは、手間暇 は掛かりますが、程良く油を抜く竹、色艶がよくしあがり、より上質の白竹となります。「炭を起こし、灰をかぶせた、その熱」ほどで炙るのがもっともよいと されていますが、現在ではごく弱くしたプロパンで炙られるのが一般的です。
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真竹の
場合、11月から12月中旬の切り旬に伐採された竹を陰干しして水分を抜き、その後、熱で炙りますが、じっくりと暖められるとその表面には内側から竹の油
が浮き出てきます。
竹の油を布でふき取ると、表面は淡い緑色となります。こうして竹一本を順に油抜きそ、そののち1 カ月ほどを、夜露にはぬらさず、直射日光にあてることで、緑色であった青竹は、白色をした白竹となります。 - 自然の竹は、 まっすぐなようで、実は節々でジクザグに曲がっていたり、またカーブのように反り(曲がり)があるものです。それ矯正するため、油抜き後には再度熱しなが ら、「矯め木」っを使い、節々をテコの要領で修正してゆきます。このように、伐採から油抜き、そして矯正と、多くの時間と手間をかけて竹が製品としての竹 材となりま す。
- 油抜きをされ、白 竹となることで、内装材としての強さも増し、また年月を経るほどに飴色に変わる愉しさを味わう事ができる素材となります。
- written by Junji Kagata
竹のコラム#04竹の油抜き